こんにちは、オーガニック・マクロビ料理教室G-veggieで野菜料理教室を開催している、オーガニック料理ソムリエ&野菜ソムリエproの安部加代子です。
野菜には旬があり、その時期には味はもちろんのこと、栄養価もとても高くなります。
ただ最近では年間を通して出回る野菜も多く、旬がいつだか分からなくなっている野菜もありますね。
秋が旬のにんじん
その1つに「にんじん」があります。
にんじんの旬はいつかご存じですか? 実はにんじんの旬は、秋の終わりから冬にかけてです。
旬のにんじんは、寒さで自身が凍ってしまわないよう糖を蓄えるため、より甘さが増すといわれています。でも旬を気にしていなくても、「このにんじん甘い!」と感じたり、「ちょっと水っぽいかなー」などなど、時期によってその違いを感じることはありますよね。
今は嗜好に合わせて色々と品種改良されきて、甘味があり、クセが無いにんじんが1年中出回るようになって、旬では無くても美味しいにんじんが食べられるようになりました。
また品種改良されていないにんじんも、南北に長い日本では産地をずらすことで旬を長く楽しむことが出来ます。
にんじんの種類
にんじんは、アジア型とヨーロッパ型と言うものがあります。アフガニスタンが原産で、西へ伝わったのがヨーロッパ型、シルクロードを通じて東に伝わったのがアジア型と言います。
日本には、江戸時代初期にアジア型が渡来しました。「菜にんじん」という中国名で呼ばれていましたが、朝鮮人参と外観が似ているため「にんじん」と言われるようになったそうです。
ちなみに朝鮮人参は、ウコギ科で、にんじんはセリ科のためまったく別のものとなります。
江戸時代後期にはヨーロッパ型が渡来し、その後食生活の変化によってアジア型が減少、ヨーロッパ型が普及しました。
アジア型のにんじん
京野菜で有名な「金時にんじん」がこれにあたります。細長く固めで、赤い色はリコピンによるものです。また、島ニンジンもこれにあたり、紫、黄、白などカラフルなものもあります。
ヨーロッパ型のにんじん
にんじんとして日本で広く出回っているタイプで、おもに五寸にんじんがこれにあたります。太く、丸いタイプで、肉質もやわらかめです。
にんじんの栄養素
にんじんは根が肥大したもので、βカロテンをたっぷり含む緑黄色野菜になります。
βカロテンは、体内で必要な量だけビタミンAに変換される効率の良い栄養素です。 ビタミンAは、粘膜を健康に保ったり、抵抗力を強めたりする働きがあります。
またビタミンAに変わらなかったβカロテン自身も、抗酸化作用が強く、活性酸素の発生を抑える効果があります。
βカロテンは、皮のすぐ下に豊富に含まれていますので、オーガニックのにんじんを選んで、皮をむかずに調理することがおすすめです。
アジア型にんじんの金時にんじんなど赤いにんじんは、リコピンも含まれています。 リコピンは抗酸化作用、血糖値の抑制に効果があると言われています。
また、βカロテン、リコピンともに油と一緒に食べる事をおすすめします。 これは両方とも油に溶けやすいため吸収率が高まります。
そして葉にもビタミンCやカルシウムが豊富に含まれています。 そのままサラダに混ぜたり、細かく刻んでごま油で炒めて、ふりかけやかき揚げにしてもおいしいです。
選び方と保存
にんじんの選び方
にんじんを選ぶときは、オレンジ色が濃く、表面が滑らかで、茎の切り口が小さいものがおいしいとされています。 緑色のものは、日が当たったため硬くなっている場合があります。
ヨーロッパ型にんじんの場合は、先が細くなっているものよりもふっくらとしているものの方がおすすめです。
にんじんの保存方法(冷蔵・冷凍)
にんじんは湿気に弱いので保存するときは水気をふき取ります。ペーパータオルにくるみポリ袋に入れて、冷蔵庫に立てて保存しましょう。
冷凍する場合は、食感が気にならないようみじん切りや千切りにして冷凍します。使うときは、スープや炒め物にそのまま入れましょう。
にんじん嫌い
お子さんの苦手な野菜としてもにんじんはよく登場します。
にんじんに限らず、お子さんの好き嫌いの理由は味やにおいはもちろん、見た目、食感、食べ方など様々です。
野菜の調理方法や食べ方がいつも同じになっている、と言うことはありませんか?
調理の方法が変わると野菜の顔も味付けも変わり、今まで苦手だった野菜が美味しく感じるきっかけになるかもしれません。
ぜひいろいろな調理で野菜を楽しんでくださいね!
1つの野菜をテーマに前菜、メイン、副菜、できるものはデザートまで楽しめる野菜料理を紹介する【オーガニック野菜料理教室】はいかがでしょうか? 皆様のご参加をお待ちしております!
安部加代子
料理研究家・野菜ソムリエpro・オーガニック野菜ソムリエ
日本野菜ソムリエ協会認定料理教室「Kayo’s Vegetable Laboratory」主宰
野菜をたっぷり使った簡単ひと手間で手軽に作れるすこやかおうちごはんを提案。
自宅での料理・パン教室を中心に、企業レシピ開発、書籍へのレシピ提供をはじめ、小学校等での食育活動など幅広く活動。
Instagram:https://www.instagram.com/kayoko_abe/
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